" rencontre " Masato Suzuki |
J.S.バッハ 幻想曲とフーガ(未完) ハ短調 BWV 906
G.リゲティ ハンガリー風 パッサカリア
J.P.スウェーリンク ファンタジア・クロマティカ
J.S.バッハ 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903
G.A.フレスコバルディ 「チェンバロのためのトッカータ集 第2巻」 より
トッカータ第1番 ト調
J.S.バッハ フランス組曲 第4番 BWV 815
G.リゲティ ハンガリアン・ロック(シャコンヌ)
J.J.フローベルガー 「トッカータ集 第2巻」 より トッカータ 1番 イ調
武満 徹 「夢見る雨」
J.J.フローベルガー 「トッカータ 第2巻」 より トッカータ 2番 ニ調
野平 一郎 「邂逅」 チェンバロのための
そして聴いてみたところ、さらにその曲と演奏の素晴らしさに感動でした!この曲目の並びも新鮮で、心底聴き入ってしまいました。
チェンバロって繊細だけれど、独特の響きと弦の音色があって、何とも美しく、バロック時代の音楽も、そして現代の音楽も、こんなに魅力的に響く楽器なのだと知りました。
私はリゲティの鍵盤作品(ピアノ、オルガン、チェンバロ)は全部好きでしたが、この鈴木氏の演奏を聴いて、チェンバロ作品がますます好きになりました。さらにリゲティの魅力がアップしております!ブックレットには、【ハンガリー風パッサカリアでは「ミーントーン調律」によって、主題の三度が純正に響くよう指示されている。】と、音律についての興味深い内容も。またハンガリアン・ロックの演奏も、すごくカッコイイです!
それから、武満徹の書いた唯一のチェンバロ曲が、この「夢見る雨」だそうですが、しっとりとした雨の情景が浮かぶようで、また不思議な世界観のある曲で、幻想的な雰囲気の素敵な曲です。
そして最後の収録曲、野平一郎氏の「邂逅~rencontre」は、2008年5月に鈴木氏が東京で開いたリサイタルのために、野平一郎氏に書いていただいたそうです。そのリサイタル、行きたかったな!(知るのが遅すぎましたが、また今後の機会に注目していたいと思います。)
これは野平氏初めてのチェンバロ曲だそうですが、すごく面白いと思いました!私の拙い表現では伝えきれませんが、とても引き込まれる曲であり、見事な演奏であります。バロックと現代の出会い、という意味が込められたこの曲は、チェンバロの色々な広い魅力を伝えてくれます。
"rencontre" というタイトルは、出会い、めぐり合い、遭遇、邂逅という意味のフランス語で、野平氏作の曲名とこのディスク全体のコンセプトが合致するので、そのままCDのタイトルにされたそうですが、私自身も素晴らしいディスクに出会うことが出来ました!!
ブックレットにそれぞれの曲について書かれてある、鈴木氏ご本人の解説もとても興味深いものです。
私にとって、また新たな音楽の世界が広がりました。今後の演奏会やCDなども楽しみにしております!