リストの歌曲とピアノ音楽の夕べ |
6月25日(土) 18:30~ ホテル日航福岡 チャペル・プリエールにて
今回の定期演奏会は、フランツ・リストの歌曲とピアノ曲を中心に構成されたプログラム。
バリトン / 久世安俊 (ピアノ伴奏:山本佳代子)
ピアノ・ソロ / 山路麻佳
ショパン: ワルツ op.64-1「子犬」
〃 : ワルツ ホ短調(遺作)
リスト : 歌曲集
「素晴らしいことに違いない」 (歌詞:O.フォン・レドヴィッツ)
「なんと美しくひばりは歌うのか」 (歌詞:A.H.F.フォン・ファラスレーベン)
「僕の歌には毒がある」 (歌詞:H.ハイネ)
ラヴェル :「水の戯れ」
ドビュッシー「喜びの島」
・・・・・・・・休憩・・・・・・・・
リスト : 二つの演奏会用エチュードより 「森のささやき」
〃 : 巡礼の年第3年より第4曲 「エステ荘の噴水」
リスト : 「ペトラルカの3つのソネット」
第1曲「平和は見つからず、さりとて戦う気にもならず」
第2曲「祝福あれ、あの日、あの月、あの年に」
第3曲「地上の天使のような姿」
リスト : 3つの夜想曲 第3番「愛の夢」
〃 : 「おお愛せよ、おまえが愛しうる限り」 (歌詞:F.フライリヒラート)
まず、ピアノ曲は、ラヴェルが、リストの「エステ荘の噴水」に影響を受けて作ったという「水の戯れ」。前回のレクチャーコンサートで弾かれた時よりも、この演奏会での演奏の方がより良かったように感じました。この曲は、ドビュッシーの当時の作曲の師であったフォーレに献呈されたそうです。
そしてリストの「エステ荘の噴水」。この2曲がやっぱり、ひときわ素晴らしかったように思います。これらの曲が特に大好きなので、嬉しかったです。まさにピアノならではの表現で、かもし出される音楽。みずみずしく流れるような、そして煌くような美しい透明な水が思い浮かびます。それから、「森のささやき」もとても美しく、彼女はこのような曲がすごくいいと思いました。
リストは歌曲も100曲近く作ったそうですが、私はあまり聴いた事がありませんでした。ですが、今回の演奏の中で、特に「ペトラルカの3つのソネット」の3曲が、とても素敵だと思いました。これらの曲は、ピアノ曲「巡礼の年第2年」に取り上げられている曲で、私はピアノ曲でしか聴いた事がありませんでした。しかしこれは、元々テノール用の作品だそうです。ピアノが好きでずっと聴いていたので、今日歌曲で聴いても、すうっと入ってきたように思いますし、もちろんピアノ伴奏も魅力的で、バリトンの方の声も良かったと思います。ピアノの伴奏も難しい曲なのに、上手く演奏されていて良いアンサンブルでした。
トランスクリプションも多いリストですが、今まで歌曲の方はほとんど聴いた事が無く、今日は良い機会になりました。
森のささやきは、中学生の時の毎日学生コンクールの本選の課題になっていて、美しい調べに魅了されて以来、大好きな曲です☆
水の戯れはそりゃもう何度となく舞台に乗せた思い出深い曲ですが、この曲をプレイエルで弾いた時の特別なフィット感は忘れる事が出来ません。水の戯れが一瞬、氷の戯れになりそうなぐらい心がキュンとなり鳥肌が立ちました(笑)
日本には状態のいいプレイエルが少ないのが残念です。
確かにリストの歌曲ってほとんどと言ってもいいほど知られていないですよね~!演奏される機会も極端に少ないですね。
100曲も遺されているのに、もったいない話ですよね~!
本当にこのところ毎日蒸し暑い日が続いていますが、しばし涼やかな森の情景に入り込めたような、涼しげな曲目の演奏会でしたね。
chat-vertさん、「森のささやき」を中学生の時、コンクールで弾かれたのですね!凄いです♪本当に美しくてピアノの魅力満載の曲ですね。
そして「水の戯れ」、プレイエルでも弾かれたのですか!やはりラヴェルの曲は、プレイエルやエラールのようなピアノがピタッとはまるのでしょうか。その、心がキュンとなるような体験、素敵ですね♪そして何と言っても、この曲が大好きです。こんな曲が弾けたら、最高に気持ちいいだろうなぁ・・・☆私には、永遠の憧れの曲です。
リストの歌曲は、ドイツ語のものが多いようですが、確かにあまり知られていないようですね。リストが好きと言いながら、私も歌曲はノーマークでした^^;
3つのソネットは(イタリア語かな?)、ピアノ伴奏が凄く素敵なので、ピアノ好きの人には、特に魅力的に感じられるかもしれません。文学や詩にも造詣が深いリストですので、歌曲も良い作品があると思います。もっと取り上げられても良さそうなはずですが・・・。今回は私には良い機会でした。